2013年02月23日

法人税法 第9回 受取配当等の益金不算入

1. 趣旨
法人間配当の二重課税を防止するために設けられている制度である。

2. 益金不算入
内国法人が次の金額((1)にあっては、外国法人若しくは公益法人等又は人格のない社団等から受けるもの及び適格現物分配に係るものを除く。以下「配当等の額」という。)を受けるときは、その配当等の額(完全子法人株式等及び関係法人株式等のいずれにも該当しない株式等に係る配当等の額にあっては、その配当等の額の50%相当額)は、各事業年度の益金の額に算入しない。
(1)剰余金の配当(株式又は出資に係るものに限るものとし、資本剰余金の額の減少に伴うもの及び分割型分割によるものを除く。)等又は一定の特定株式投資信託の収益の分配の額
(2)資産流動化法に規定する金銭の分配の額
(3)公社債投資信託以外の証券投資信託(特定株式投資信託を除く。)の収益の分配の額のうち、内国法人から受ける(1)の金額から成る一定の金額

3. 短期所有株式等に係る配当等
2 の規定は、内国法人がその受ける配当等の額(みなし配当を除く。)の元本である株式等を、その配当等の支払に係る基準日(信託の収益の分配にあっては、その計算の基礎となった期間の末日)以前1月以内に取得し、かつ、その株式等(同一銘柄の株式等を含む。)をその基準日後2月以内に譲渡した場合におけるその譲渡した株式等のうち一定の算式で計算したものに係る配当等の額については、適用しない。

4. 予定取得のみなし配当の適用除外
2 の規定は、内国法人がその受ける自己株式等の取得に係るみなし配当等の額の元本である株式又は出資で、自己株式等の取得が予定されているものの取得をした場合におけるその自己株式等の取得に係るみなし配当等の額については、適用しない。

5. 負債利子の控除
内国法人がその事業年度において支払う負債の利子があるときは、2の益金不算入額は、次の金額の合計額とする。
(1)その保有する完全子法人株式等につきその事業年度において受ける配当等の額の合計額
(2)その保有する関係法人株式等につきその事業年度において受ける配当等の額の合計額からその負債の利子の額のうちその関係法人株式等に係る部分の金額を控除した金額
(3)その保有する完全子法人株式等及び関係法人株式等のいずれにも該当しない株式等につきその事業年度において受ける配当等の額の合計額からその負債の利子の額のうちその株式等に該当する金額を控除した金額の50%相当額

6. 完全子法人株式等の意義
配当等の額の計算期間を通じて内国法人との間に完全支配関係があった他の内国法人(公益法人等及び人格のない社団等を除く。)の株式等として一定のものをいう。
(注)完全支配関係とは、一の者が法人の発行済株式等の全部を直接若しくは間接に保有する関係として一定の関係(「当事者間の完全支配の関係」という。)又は一の者との間に当事者間の完全支配の関係がある法人相互の関係をいう。

7. 関係法人株式等の意義
内国法人が他の内国法人(公益法人等及び人格のない社団等を除く。)の発行済株式等(当該他の内国法人が有する自己株式等を除く。)の25%以上をその配当等の額の支払に係る効力が生ずる日以前6 月以上引き続いて有している場合その他一定の場合における当該他の内国法人の株式又は出資(完全子法人株式等を除く。)をいう。

8. 申告要件
2 の規定は、確定申告書、修正申告書または更正請求書に益金不算入額及びその計算の明細を記載した書類の添付がある場合に限り適用し、その記載金額を限度とする。
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2013年02月21日

法人税法 第9回 受取配当等の益金不算入額

配当金は課税後の利益を株主に配当するものであるが、配当金を受け取った株主である法人の益金に算入されることとなる。しかし、そのままでは受取法人でさらに課税される二重課税が発生する。この二重課税を排除するため一定の配当金については益金不算入とされる。

1.受取配当等の益金不算入額
(1)完全子法人株式等 ※1
  配当等の額の合計額全額
(2)関係法人株式等※2
  配当等の額の合計額−控除負債利子の額
(3)その他の株式等
 (配当等の額の合計額−控除負債利子の額)×50%
(4)(1)+(2)+(3)

※1完全子法人株式等 
 配当等の計算期間中、当社が発行済株式の100%を保有している法人の発行する株式等
※2関係法人株式等
 配当等の支払効力発生日において当該法人の発行済株式等の25%以上6月以上継続して保有している法人の発行する株式等

2.益金不算入の対象となるもの
(1)剰余金の配当(株式又は出資に係るものに限る)
 剰余金の配当の額
(2)特定株式投資信託の収益分配金
 収益分配金の額
(3)証券投資信託の収益分配金(外貨建等証券投資信託を除く
 @ユニット型  収益分配金の額×1/2
 Aオープン型 (収益分配金の額−特別分配金)×1/2
(4)外貨建て糖証券投資信託の収益分配金(特定外貨建等証券投資信託を除く
 @ユニット型  収益分配金の額×1/4
 Aオープン型 (収益分配金の額−特別分配金)×1/4

3.控除負債利子
 配当等の元本である株式等の取得に要した借入金の利子がある場合、控除負債利子として受取配当等の額から控除する。
(1)原則法 後日学習
(2)簡便法
 @関係法人株式等 
  当期支払利子の総額×関係法人株式等に係る控除割合(小数点以下3位未満切捨
 A一般株式等(その他の株式)
  当期支払利子の総額×一般株式等に係る控除割合(小数点以下3位未満切捨

計算フォーム
(1)受取配当等の額
 @完全子法人株式等
 A関係法人株式等
 B一般株式等
 C@+A+B
(2)控除負債利子
 @原則法
 (イ)関係法人株式等
 (ロ)一般株式等
 A簡便法
 (イ)関係法人株式等
  当期支払利子の総額×関係法人株式等に係る控除割合(小数点以下3位未満切捨
 (ロ)一般株式等
  当期支払利子の総額×一般株式等に係る控除割合(小数点以下3位未満切捨
(3)益金不算入額
 @原則法
  完全子法人株式等+(関係法人株式等−原則法控除負債利子)+(一般株式等−原則法控除負債利子)×50%
 A簡便法
  完全子法人株式等+(関係法人株式等−簡便法控除負債利子)+(一般株式等−簡便法控除負債利子)×50%
 B@とAのいずれか
posted by とっきー at 00:42 | Comment(0) | TrackBack(0) | 法人税法 計算編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年02月14日

法人税法 第8回 減価償却2

1.償却超過額

 会計上の償却費が税法上の償却限度額を超える場合、償却超過額として加算調整する。
 翌期の減価償却資産の帳簿価額は会計上の帳簿価額に償却超過額を加算した金額となる。
 例題
 会計上の償却費 130 会計上の償却資産の期首簿価 500
 (1)償却限度額 100
 (2)償却超過額 130-100=30
 会計上の償却資産の期末簿価 500-130=370
 税務上の償却資産の期末簿価 500-130+30=400 

 償却不足額が発生し償却超過額がある場合、償却不足額と償却超過額のいずれか小さい金額認容減算する。
 例題
 会計上の償却費 60 償却超過額 30
 (1)償却限度額 100
 (2)償却超過額 60-100=△40
 (3)認容額   30≦40 ∴30
2.グルーピング

 資産の種類の区分、耐用年数、償却の方法の3つがすべて同じ資産の場合グルーピング(通算)する。
 (1)資産の種類の区分
   構造、用途、細目が同一
 (2)耐用年数
   法定耐用年数、中古資産等の見積耐用年数が同一
 (3)償却方法
   旧・新、200%・250%なども含めすべて同一(新・旧、200%・250%などはそれぞれ別の償却方法

 計算フォーム
 機械装置A・B
 (1)償却限度額
  @機械装置A
  A機械装置B
  B@+A
 (2)償却超過額
  機械装置A+機械装置B-(1)=償却超過額
posted by とっきー at 01:49 | Comment(0) | TrackBack(0) | 法人税法 計算編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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